満を持してだか、時が満ちてなのか自分でもよくわかりませんが、ギアです。
若し頃、特に1980年、1982年、1983年と立て続けに「アメリカン・ジゴロ/American gigolo」、「愛と青春の旅立ち/An officer and a gentleman」、「ブレスレス/Breathless」とスマッシュ・ヒットを打ちたちまちスターダムへと駆け上がっていった彼。
勝手に「ギア青春3部作」 などと命名したりして、日本でもブロンディのコール・ミーの大ヒットナンバーとともに記憶に残る作品となりました。渋くなってからの彼の作品にもいいものがあります。
「ジャッカル」とかも「真実の行方」もそう、「運命の女」とか黒澤作品にも出演しています。
ですが、ギアがいいのは若し頃ですかね個人的には、で上の3作からアメリカン・ジゴロを今回取り上げてみました。
オープニングがいい海岸線を飛ぶ、メルセデスのロング・バンパーUS仕様を駆る彼は最高に格好いい、社交界の金と暇を持て余す淑女達を虜にする若きジゴロが彼の役どころでしたね。
ジゴロかぁ、何とも淫靡な響きそしてピッタリはまったナイーブでセクシーなギアの好演は清々しい感じがして、今でも観ています。
当時、当時なんと無名に近かったジョルジョ・アルマーニがギアのファッションを担当しています。
ここですね、誰しもいえ、こんな巨匠でさえも無名な時期があるんですね。
驚くは、このマネジメントです。リチャード・ギア、トップモデルのローレン・ハットン、アルマーニそしてブロンディとこれら全てをもうこの当時にコラボさせて、エンタテイメントというキャンバスの上で成功に導く絵を書いているんです。
アメリカという国の持つエネルギーといかに偉大なマーケットなのかが大変よくわかります。
日本びいきで、1980年かな初来日以来、たびたび日本を訪れている彼も62歳。
ハリウッドでもベテランどころか重鎮の領域に入ろうとしています。
ブレスレスが早い年代かなと思ってたら、これが1983年で後の作品なんですね。
独特の、一旦突き放した女を後で優しくするという演技は「ノー・マーシー」も含め彼の作品の随所に見てとれます「愛と青春の旅立ち」でもそう。
演出なのかな、それとも監督とすり合わせするんでしょうか?
ワンパターンとはいえ、好きなんですよこれが・・・だから余計ジゴロに合うのかな。
わたしの人生も70年代とこの80年代前半が最高潮でした。
後は、重き荷物を背負ってはてっぺんは遥か遠く・・・高転びに転がっています。
皆さん、笑ってやってください、ナハハはハハはハハ。
どうかギア様のように最後に幸運が、無理だよっ(外野より)。