玄人を唸らせる映画、『L.A.コンフィデンシャル/L.A.Confidential』です。
DVDは余程のことがない限り購入してますが、好きなこの作品が無かったんで、Webで買って久しぶりで観たんですが、役者が揃うとこんなにいいんですね。
当代きっての名優や脇役がズラッと並びます。いや凄いです、このキャストは!!
ケヴィン・スペイシー・Kevin Spacey
ラッセル・クロウ・Russell Crowe
ガイ・ピアース・Guy Pearce
ジェームズ・クロムウェル・James Cromwell
キム・ベイシンガー・kim Basinger
ダニー・デヴィート・Danny DeVito
ざっと書き並べてこの面々です。
ケビン・スペイシーが最高にいい、やはりこの役者さんは素晴らしい。
記憶に残る「セブン/7」の怪演は、ここでも存分に発揮されています。スマートで優しさあふれる顔つきなのに性格的演技もこの人は上手い。
忘れてはならない人が今一人。ジェームズ・クロムウェルです。
長身にして線の細い見た目と、柔和な笑顔とは裏腹のドスの効いた演技は数々の作品履歴を見れば一目瞭然。眼光が凄い、クセのある演技が渋くて最高です。
玄人を、まさに唸らせる演技ですので注目して御覧ください。
ラッセルとガイ・ピアースはこの作品をステップに出世街道を走り始めましたね。
このブログでもピアースのタイム・マシンを取り上げています。
今作では出世亡者の若手刑事を演じてるんですが、眼鏡もぴったりでキム・ベイシンガーとの絡みはこの作品の一つのポイントでもあります。
むずかし箇所が多くて、3回目でいや2回目かな・・・やっとこの映画の謎解きが出来たと思ってます。で、今回4回目でじっくり見てなお発見があるんですから、この映画は奥が深い。
複雑に絡み合う人間関係と、互いの欲望、出世...闇にひた隠れ裏で全てを操る「ロロ・トマシ」の存在。
映画の大筋を主に観ても、個々の役者の演技を主に観ても十分堪能できる作品です。
「グラディエーター」でアカデミー主演男優賞を獲得した、オージーのラッセル・クロウの骨っぽい太い演技はやんちゃ坊主そのもので楽しめます。
ラストの「ロロ・トマシ」が明らかにされるリールへの流れはアメリカン・サスペンスの王道であり監督・脚本・脚色と3役をこなしたカーティス・ハンソンの手腕がを分刻味でエンタできます。
うーん、役者って本当に重要なんですね。
この歳になって、これだけ映画に触れて・・・やっと最近上手い役者がわかってきたような。
そんな気がします。
役者というもの、それ自体が映画の上では「ロロ・トマシ」でなくてはならないんですね。