フランシス・レイの甘く切ない音楽をバックに恋人のいる年上の女性に惹かれ恋するハイティーンの少年を描いた「La Leon particulire/邦題個人教授」です。
ある年代の方であれば、上の写真を記憶にとどめておられる方も多いかと思います。
その年上の女性を演じるひとが、ナタリー・ドロンです。
アラン・ドロンの元奥さんですね、ハッキリとした輪郭すこしめくれた唇がとても魅力的で意思の強さが表情からもうかがえる人。
70年代初頭に、この年上の女性に恋をする青年という図式がやたら流行したの覚えてられますか?ラウラ・アントネッリ主演の 「青い体験」 もそうでした ( なんか今じゃSF映画のサブみたいですが )
物語は単純明快なんですが、ある意味一つの流れを作った先駆け的映画でした。
時代は流れ、今では年上の女性が青年 (イケメン) を仕留める時代になっちゃいましたけど (笑)。
5回の結婚を繰り返した母のもとを離れた少女はアランと恋に落ち結婚します。
愛の絶頂にいる二人の写真が下にあります。
アランが最も愛した (ここがポイント) 女性がこのひとだったのかなとそう思うんです。
結婚して4年後 「サムライ」 で彼の反対を押し切る形で映画デビュー、そして翌年にこの個人教授でスターになるんですが、う~んDNAとは恐いもの・・・血は争えなかったんでしょうか。
アランの心配は現実となるんですね、それもこの世界と言えばそれまでですが。
ロミー・シュナイダーはアランを愛した女、ナタリーはアランが愛した女、そしてミレーユ・ダルクはアランが心の安堵を求めた女。私はそう感じています。
叶わぬ恋から身をひく青年をルノー・ヴェルレーが好演した佳作といえます。
画質のいい、ナタリーとのスキー場でのクリップがありますのでどうかあの頃に戻ってお楽しみください。抑えきれない若い感情のうつろいをうまく演じていたと思います。
ですが、女って魅力的でそれでいて恐いですね。
ナタリーの本名は確かナタリー・バルテルミーのはずですが、ドロンという名を捨て去る気配もその気さえもなく次々と映画に出演していくわけですから。
ドロンの名は以降の彼女の映画出演への保険でもあったのでしょう。
まっ、わたしは最早オッサンですから --- 放っとけや`´-- 、(- 怒んないでッ! )、アレですが。
世の青年いえ少年も含めた男性諸君 肝に銘じておきましょう。
「愛されることと、愛することの間には時として " 遠すぎた橋 / A bridge too Far " が存在する事を」