Call Me V / 時変われど花火は踊る !

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  華々しくロンドン・オリンピックが開催されました。

開会式はお固い挨拶にお御足が痺れたり、"Hey Jude" の音声がずれたりと片目をつぶる場面もあったもののポールの機転はそれを帳消しにしてくれました!

聖火台の演出は素敵でしたね。

 

  この花火を見て映画のある場面を思い浮かべた方は映画通といえるのではないでしょうか。

マトリックスのウォシャウスキー兄弟脚本、ナタリーポートマン主演の2006年英国・独映画、「V FOR VENDETTA」です。

面白く観れた作品でした、難解な部分とお固い部分が交錯するのは歴史題材と 政治的な意味が含まれるからでしょう。このマスクの印象はとても強いので多くはアバターとして使われるのを良く見ます。

近くは「 シャーロック・ホームズ」、「フロム・ヘル」 などに見れるようにロンドンの夜は霧に象徴されるように淫靡な雰囲気に満ちています。

前述した歴史的背景の1605年にイングランドで発覚した政府転覆未遂事件がこの映画の背景でそれを独裁者が牛耳る近未来のイギリスにあてはめたわけですがVとポートマンで結構いけると思います。

  イギリスの俳優スティーヴン・レイがエリック・フィンチ警視を好演しています。

Vの黒に対比された赤が夜の闇に映えて映像として美しい、ポートマンもその対比に一役買っています。

Vとの絡みや、特に坊主頭になった(長頭で似合います!)ポートマンが牢獄に入れられてからのシークエンスは楽しめました。

あと花火が、そして音楽も良かったマトリックスのようなアクションを期待したら肩透かし喰いますのでご注意を。

で、採点はE難度が入らなかった分65点です。

 

それにつけても思うは花火は ”自由の空” に舞うのが最も美しい。

この映画がそう言っています、「理念は死なない」 と。

 

そして同じロンドンの空の下で日本の選手がオリンピック で健闘しています。

我が国のみならず各国の選手の映像が配信される中、わたしはひとつの表彰式の映像に注目することができました。

男子200m競泳バタフライのマイケル・フェルプス選手です、北京8冠達成の「水の怪物」も 今回は今ひとつ波に乗れないようでしてこの種目も惜しくも銀メダルに終わりました。ですが、彼のすがすがしい笑顔にはとても共感がもてました。(ただし、言わないでいいことは口にチャックですよ!)

報道が先に金メダルを煽り、視聴率がそれに乗っかり・・・ロンドンに入る前の選手より先に金メダルを獲得している某国のマスコミをわたしは不可思議でしょうがありません。

 

  前のレビューの「荒野の七人」でも 少し触れましたが欧米には ”やる事をやったなら、あとは運は神に任す!” という文化があります。”神のご加護を” あるいは”幸運を祈る” はそれの最もたるものです。

人の力ではどうしても及ばない部分もあるのです。

広大な土地をはるかなる大昔、移動していった彼らの先人達がお互いを見送るとき、それは半分は神に委ねるしか致し方なかったのです。

ですから、

どうか存分に思うがままにロンドンの地でおもいきって戦って来てください。

 

 

勝とうが負けようが、わたしは応援します。