Dead or Alive/ピカソの一筆

   Lies. Betrayal. Sacrifice. How far will you take it?

Addもセンスは抜群なんです!
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ウアっと声張り上げそうになったひさびさの洋画でした。

マーティン・スコセッシ監督とディカプリオのタッグがこれで3作品目となった「ザ・ディパーテッド/The Departed(死に値する者)」です。

元は香港の黒社会を描いた「インファナル・アフェア」です。

 

  R-15指定というのもよく分かるような、呆気ない殺しが平然と描写されています。そう言えば、かのビートたけしがカンヌのインタビューで 「暴力描写が過度なのでは?」 との質問に 「なら、アメリカなんかどうなんの?いとも簡単に殺すじゃない!」 と答えていたのを想い出します。

なんか迷わずに引き金引くとこなんかゴルゴ13のようです、闇組織とこれを壊滅せしめんとする警察、ディカプリオ演じるコスティガンとマット・デイモン演じるサリバンがそれぞれスパイとして送り込まれた。

ボストンの青い空と対照的、本家のリメイクとはいえ単なるリメイクにしないのが監督の手腕、シチリア出身のスコセッシの暴力描写は一つの醍醐味になっています。

キャリアとは恐ろしいもので乱れ髪描き上げつつもマフィアのボスを演じるジャック・ニコルソンが大方の役者を喰ってしまいますが、ディカプリオが良かったですね。

ハリウッドでも中堅以上に位置する2人、マット・ディモンマーク・ウォ-ルバーグと全く違うものを映像から感じました。オーラが違います!

分厚い重厚感が出る、この役者が映像にのると・・眼にドスがある、チカラとでもいうか。

日本的に言えば野心家のそれに似た雰囲気です。この人は大きくなると思います。

オスカーでは無冠ではありますが・・・

わたしはこれで十分、本家は観ないでおこうと思ってます。

 

  70年のアイコンたる「タクシー・ドライバー」、80年代の「レイジング・ブル」と映画史に残る傑作を生み出してきたスコセッシの演出は”ピカソの一筆"といえるのでは。

書けそうで書けない、やれそでやれない・・・天才のそうである所以。

で、90点です!

 

 ことしも残暑は厳しそうですね。

いやはや誰を信じてればいいのか、いつヒットされるのか手に汗にぎる展開といえます。

夏カレーのようにドスンっとこんな作品もいいんじゃないですか、お盆の締めには!!


 

うちは今日、素麺みたいですけど ・・