Judy Garland 「母を殺したのはハリウッドよ 」 ライザ・ミネリ

誰かの真似をするくらいなら、一番すばらしい自分でいればいい
誰かの真似をするくらいなら、一番すばらしい自分でいればいい

 

 

 日本には美空ひばりという不世出の天才がいました。

そしてアメリカにも2歳で「天賦の才」 と称され喝采を受けた女性がいます。

それがジュディ・ガーランド、彼女です。

 

タイトルの 「母を殺したのはハリウッドよ!」 という名言は母親のその父と母からの偉大な遺伝子を授かったライザ・ミネリのものです。

10才の頃から「初体験が楽しみで仕方なかった」 とのちに公言していた彼女は案の定ガム・シスターズとしてMGM/メトロ・ゴールドウィンメイヤー (ライオンが吠えるクレジット) と契約するときには13才でプロデューサーと肉体関係にあります。

キャスティング・カウチ (セックスをした相手に役や契約を回すこと) ですね、わが国では枕営業とも。

メインの写真のこの清純なジュディからは想像すら出来ませんが、これは当時いえ今も・・・

当たり前のこと。 マドンナさえもそう回顧しています。 


 最初の夫との別れは 「ある種(変質的行為でしょうか) のセックスを夫に求めたこと」 が原因ともいわれ、MGM時代は全てのプロデューサーと肉体関係にあったといわれています。

あとはお決まりのクスリでした。

当時のハリウッドでは”了解された拘束”のごとき労働時間の日々、役者や著名人を招いての

パーティ、そんな中でも節制を強いられる役者としての美貌・体型の維持など・・・

いま、わたしたちが住むここにあるすべての常識を超えるものがハリウッドには存在していました。

契約したメジャーも利益至上主義に偏り、それらを肯定さえしていたようです。

こうしてクスリに助けを求め引き起こす数々の自殺未遂、仕事上の遅刻による評価の失墜そして挙句の長期入院など。「オズの魔法使い」 であったとしてもこの修羅場はくぐり抜けようがありません。

 

が、

彼女は皮肉にも「スタア誕生/A Star is Born」 でカムバックを果たします・

銀幕に返り咲いた彼女はこの作品においてアカデミー主演女優賞にノミネートされます。

しかしながら前評判は覆されオスカーはグレース・ケリーの元に。

彼女の仕事上のトラブルに業を煮やしたワーナー・ブラザースの画策ともいわれています。

天は再び彼女に光明を照らすことはこの後ありませんでした。

1963年を最後に銀幕からその姿は消え、生涯5度の結婚を繰り返した妖精は薬物の誤飲によりこの世を去ります。

 莫大な借金を残し葬儀では「彼女は今回だけは遅刻しなかった」 と無粋なジョークが囁かれたそうです。救いは両性愛者でもあった彼女が別け隔てのない言動でゲイから慕われていたこと。

生きるべき時代を彼女は踏み違えたのでしょうか?

 

最後に在りし日の彼女が歌う、日本でも馴染みの深い Glory Glory Hallelujah !! / リパブリック賛歌(アメリカ民謡) をYoutubeよりどうぞ。 


 

愛娘ライザ・ミネリと
愛娘ライザ・ミネリと