Underwater aliens and a bickering married couple !

 世界最高高度からの音速フリー・フォールや相変わらず人工衛星とは名ばかりの北朝鮮の弾道ミサイル実験とともすれば科学の進歩は上に気を取られるもの。


私は足元を見るのをトーンと忘れていました。

というか

2013年最初の登場は足元はおろか ふかぁ~い、深~い海の底。1989年ジェームス・キャメロン監督メガホン、エド・ハリス、 メアリー・エリザベス・マストラントニオ主演のアメリカ作品 「The Abyss /アビス 」 です。

 原因不明の事故で深海で遭難する原子力潜水艦、民間の深海調査の作業チームがその原因究明と捜査に借り出され・・・まさに今そこにある危機とでもいうような展開の指揮を執るリーダーをエド・ハリスが好演しています。

公開版と30分プラスのエキステンデッド・バージョンが存在するこの作品、CGもふんだんに取り入れられアカデミー視覚効果賞も受賞しています。

上から3枚めの写真はこの映画では有名なシーンですが、これを見て何かお気づきにはなりませんでしょうか?

そう、あの 「ターミネーター2 」 でロバート・パトリックが演じたT-1000 液体金属ロボットの原型ともいえる特殊効果がコレ。

 

 CGは上手くいってんですが夫婦仲が微妙な男女をエド・ハリスとメアリー・エリザベス・マストラントニオが熱演、「ぷっはぁ~~っ!く、苦しかった・・・」 などというシーンはこの映画の見どころでもあります。

タイタニックといいアバターといい壮大な背景を魅せつつも実は主題はラブ・ストーリーですよ、「主役は人間です」 というキャメロンのテーマはこの映画にも大きく流れています。

本編の大部分が水中撮影という凄さ (役者さんってホンと大変!)、驚くは監督が高校時代に書き記した小説が題材という天賦の才。

嗚呼~、上にいく人は幼い頃から違うんだぁ~と感心してしまいます。

 

オレはやっぱ足元見とこっと。

深海に潜むエイリアンとの交戦シーンは 「エイリアン2 」 のようには無いんですが敵は上ばかりとは限らない、大まか人間って忘れかけてしまいそうですが  ・・・

多少、ドンパチを期待したんですが。ファニーなエイリアンがご愛嬌です。

古典より地中や海というものは映画が追い続けているテーマで、人類の英知が届かない 「未開の地」 であることは間違いありません、が証拠に浦島太郎のお話も海の底深く。

 

深海での息詰まる映像と共に 「夫婦愛」 というテーマに触れながらエド・ハリスの演技を観ていただければ、それでこの映画は正解なのでは。

同年、ピーター・ウエラー主演のSF映画 「リバイアサン/Leviathan」 と並ぶ深海物の傑作です。