サイコ新旧を見る機会がありました。
ヒッチコック・サスペンスの代名詞といえる1960年の作品です。
リマスターされているといえこの突き出るようなリアリティーはなんでしょうか。
完璧にトレースされた新サイコを先に見ました。監督はロビン・ウィリアムス、マット・デイモンの 「Good Will Hunting」 の Gus Van Sant/ガス・ヴァン・サント です。
差が明確であったように思えます、黒澤明の 「七人の侍」 を総天然色で見てどうか‥・とでも言えるような。
レジャーランドのお化け屋敷の壁に常夏の照りつける太陽とヤシの実など見たことがありません。(笑)
相性があるんだと気付かされました、白黒でないとこの現実感が出ないんだと・・・
およそヒッチコック監督はそれも計算済みのはず。
ジャネット・リーに尽きると個人的には思います。
有名なシャワー・シーンではパーツを強調することでジャネットの白い肌に襲いかかる狂気の刃(やいば) がことさら際立って 「演出・編集の妙」 を感じさせます。グロで残虐なカットは無い訳ですから。
全部を見せる必要など無いのです!
古典ではありますが二匹目のドジョウを狙おうともそう簡単には許してくれそうにはありません。
映画とはそういう意味でも面白いし奥があります。