若いっ!
それにスターにはオーラがあるものだとわかる、特殊な存在なんだと。
「掃き溜めに鶴」 などとは失礼千万ですがこれが現実だとおもいます。
1971年公開の出世作 「邦題・ドラゴン危機一発」 です。
彼の作品ではいちばん好きな作品、ギラギラして “希望と野望” が交錯したようなブルースがいる。
雑で適当な作りをブルースの若さが帳消しにしてなお、お釣りが来る。
いつもそうしてこの映画を見てはいます。 これでいいんだと ・・・
地元香港でどうしようもない悪でやんちゃな坊主は米国シアトルへと送られる。わずか百ドルが手元にあったとは、これが本当なら送るほうも送るほう。
やがてかすかな噂が校内で広まる、 「すごい中国人がいるぞ」 と。
そうして彼の独自の理論で構成された武術の元に若者が集まってきた。アメリカ人はいいものはいいと取り入れる肌の色で判断しなかった。
結果、集まったのは白や黒や黄であった。
自らの道を確信した若者が表現するに打ってつけの踊り場は皮肉にも香港あった、そして龍は飛ぶ!
「連環三脚」 は炸裂、顔役の白亜の城のフェンスなどひとっ飛び! (笑)
知っていたなら電話していた ・・・ 走り高跳びに出てくれと。
清純なマリア・イーとの絡みが楽しい、はにかむブルースに笑顔を返すノラ・ミヤオが眩しい。
しとどに酔わされ娼婦を茶目っ気たっぷりに追いかける発見もある。
ならぬ堪忍するが堪忍、押し殺す拳を観客と共有させて約束のペンダントが引きちぎられた瞬間、すべてが観客のストレスとともに解き放たれる。
かのジェームス・コバーンは機内で座席にパンチを繰り返す彼にこう文句を言ったといいます。
- 「もう一時間以上そうやってるじゃあないか、少しはゆっくり出来ないのかい?」 と。
― 「調子をととのえておかないといけないんだよ」 ブルースはこう答えたといいます。
凡人では考えられないのもスターの証、
彼はこの映画で飛び立ちそれへの切符を手に入れました。
共演のマリア・イーは彼がそうしたならブルースのプロポーズを受けい入れたわと当時語ったそうですが、
時すでにブルースは結婚していたはず、釣りキャンペーンはこの頃の香港でもあったんですね。
なにもかも若々しいブルースがここにいる。
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