☆☆☆☆☆ BRING IT HERE
部屋でひとり拍手することができました。
ここには全部のものが詰まっています。
困惑、不運、後悔、暴力、失望、恐怖 計算、勇気、愛 時間、友情そして希望
以前にもおなじ映画の息遣いや流れを感じたことがあると思いながらみていました。
「グリーン・マイル」 でした。フランク・ダラボン1994年の作品 「The Shawshank Redemption / ショーシャンクの空に」 です。
なんらむずかしい所はありません。起きたことをゆるゆると観せていきます。
ティム・ロビンスが無実の罪を着せられた真面目なバンカーのなれの果てを 「ある時点」 まで演じます。
「ある時点」 とは 「失ったものを買い戻す時点」 を指します。AT THE POINT といえます。
そこでなにが起きるのかというその一点に塀の中のたっぷりある時間が>フォーカスされる。
あの塀は絶望からあきらめに、そして麻痺したこころの拠り所に変わるとモーガン・フリーマンの台詞があります。時間という毒に神経が溶かされる終身刑のことです。
恐れあきらめた者の印の脇に、「必死に生きるか、必死に死ぬか」 を選択しレッドはデユフレーンの待つ太平洋に向かいます、「記憶のない限り無い海に」
黒曜石の下の箱を探しあてるくだりはなんとも秀逸で自分の最も好きなシーンです。
ひとり辺りを気にしながら箱を開ける。 モーガン・フリーマンがもう素晴らしいとしか言いようがない。
そして今ひとつ最後に
Redemption の他の意味は 「不名誉からの保護」 とあります。
もう、充分に償いはしたというデユフレーンの言葉の意味は聖書を開けたときにわかることになります。
神が奇跡を起こさないのだと。
わたしがどんでん返しという言葉が好きな所以です。
5月7日追記
人間にはひとに許可を得て行動する者と、自らの許可でそれをする者のふたつがある。