The Drop で共演したトム・ハーディとノオミ・ラパスが再度組んだ作品。
製作はリドリー・スコット、メガホンはスウェーデンのダニエル・ピノーサ。
重たい題材、時代背景はスターリン支配下の旧ソ連 興行はパッとしなかったようです。
わたしには高く評価できる作品のひとつ。
俳優陣に玄人受けする役者がその役どころに配置されており、当時のソビエト市街の描写はも抜かりなくできています。エキストラも。駅でのシーンなどはそうです。
レオの部下を演じるジョエル・キナマンは長身で「ドラゴン・タトゥーの女」でも端役で出てましたが注目株です。すでに主演を張る力があり事実そうなっています。
ゲイリー・オールドマン、ヴァンサン・カッセルとキャスティングは豪華。
こどもの連続猟奇殺人とそれら孤児を生んだ政治的な背景は現ロシアからの反発が結構きつかったのではないでしょうか。
ただ
誰も信用できない社会、歯車に嵌め込まれて回る生活、ダブルエージェント、恋の不信、権力の駆け引き、失脚から都落ち果ては復権などなど、自分的には137分によくこれだけ詰め込んだものだなと思えるのです。
日本語字幕も的確です。
列車ファイトは古くから「ロシアより愛を込めて」、「イコライザー2」、「007スカイフォール/スペクター」、「シャーロック・ホームズ シャドウゲーム」、「ウルヴァリン・サムライ」枠を緩くすればバスター・キートンなど映画の定番ですがこのチャイルド44のは凄いですよ。(このシークエンスの細部の編集はすばらしい。)
ノオミ・ラパスはエナジーの塊感あり、
さいごのシーンは泣けます。子役のふたりがどうしてこんな上手いのか。
重いが面白さの保証はできることを保証します。
当然のことながら全体を引き締めているのはトム・ハーディの演技であることに。