3対1の対決の瞬間まで機関車が駅にすべり込んでから16カットあります。
そこへたどり着くまでのクローズアップされた長回しのお膳立てが真骨頂。
名匠セルジオ・レオーネ監督メガホンの「ワンス・アポン・ア・タイム ・イン・ザ・ウエスト」です。
役者には演技力が要求されるであろうことはこの冒頭ですぐわかります。
わたしのようなおっさん(いや爺さんか、もう)にはこれが合っています。
「荒野の用心棒」「夕陽のガンマン」「続・夕陽のガンマン」
西部劇と映画史において最も称賛されるファイナルだと自分は思っています。エンニオ・モリコーネのサウンドと合わせて。
クラウディア・カルディナーレが紅一点重要な役どころを好演しています。
主演はタフガイで日本でもおなじみのチャールス・ブロンソンは意外にも(失礼)とてもきれいなやさしい表情の持ち主でした。
そういえばジャクリーン・ビセットが「ブリット」で共演したスティーブ・マックイーンのことを聞かれ「きれいな人だったわ、ほんとうにキレイな」と言っていたのを思い出します。
「怒りの葡萄」「十二人の怒れる男」、「黄昏」でアカデミ主演男優賞に輝く名優ヘンリー・フォンダがハーモニカの宿敵を演じます。
超クローズアップ、
超長回し後に
外しようのない位置に身を置くハーモニカの復習の執念と
おとずれる瞬時の引き金が
斬新でど真ん中の
これもまた最高の中の最高のファイナル。
ハーモニカがフォンダの口に戻される演出も。